こんにちは!うさぎです。
2025年8月12日放送の『ザ!世界仰天ニュース』で「衝撃のアレルギースペシャル」と題して、豚骨ラーメンを食べて突然アナフィラキシーショックを起こした事例をとりあげます。
「まさかラーメンで命の危機に…」
そんな衝撃の体験をしたのは、日々お客様の髪を美しく整える美容師さん。
原因は、毎日使っていたコラーゲン入りヘアトリートメントでした。
この記事では、実際の医療報告事例をもとに、美容師という職業と食品アレルギーの意外な関係、そしてアナフィラキシーを防ぐための対策まで、わかりやすく解説します。
気になる方は是非最後までご覧ください。
1.事件の概要:美容師が豚骨ラーメンでアナフィラキシーを発症
ある日、仕事終わりに豚骨ラーメンを食べた美容師さん。
最初は「ちょっと息苦しいかも…」という違和感から始まり、あっという間に顔が腫れ、蕁麻疹が全身に広がり、呼吸がしづらくなってしまいました。
救急搬送され、診断はアナフィラキシーショック。命の危険がある状態です。
驚くべきことに、その原因はラーメンそのものではなく、日々使っていたコラーゲン入りトリートメント。
この美容師さんは日常的にコラーゲン成分に触れることで体が“感作”され(アレルギー体質になり)、豚骨スープのコラーゲンを食べたことで強い反応が出たと考えられています。
この症例は、2013年の日本アレルギー学会で大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター皮膚科の吉岡詠理子医師らにより報告されました。
学会発表内容はこちらから確認できます。
2.アナフィラキシーとは?症状と発症メカニズム
アナフィラキシーは、アレルギー反応の中でも特に危険なもので、食べ物や薬、虫刺されなどがきっかけになります。
症状は突然あらわれ、かゆみ・蕁麻疹、顔や喉の腫れ、息苦しさ、血圧低下など全身に及びます。
重い場合は意識がなくなり、数分で命に関わることも。
日本アレルギー学会のガイドラインでは、「迷ったらすぐエピペン(アドレナリン自己注射)を使う」ことが推奨されています。
躊躇している時間はありません。
3.豚骨ラーメンとコラーゲンの関係
豚骨スープは骨や軟骨を長時間煮込むことでゼラチン状のコラーゲンがたっぷり溶け込みます。
一般的には美容や健康に良いとされるコラーゲンですが、まれに免疫がこれを「異物」と認識してアレルギー反応を引き起こすことがあります。
また、動物性のタンパク質であるコラーゲンやゼラチンは、赤肉アレルギーで知られるalpha-Galといった糖鎖と結合していることもあり、こうした成分に感作されると食事摂取で強いアレルギー反応が出る場合もあるのです。
4.美容師とコラーゲントリートメント:職業性リスク
美容師さんはシャンプーやトリートメント、カラー剤など、毎日いろいろな薬剤に触れます。
今回の原因となったコラーゲン入りトリートメントは、髪のダメージ補修や保湿効果を高めるために行われる施術で、髪質改善トリートメントなどと呼ばれ人気のメニューです。
また、カラー剤やパーマ液にコラーゲンを配合し、カラーやパーマのダメージを抑えながらスタイルを楽しめるようになってきています。
このように施術を受ける側には嬉しい効果があるコラーゲンですが、素手や肌で長時間触れることが多いと、知らないうちにアレルギー体質になってしまう可能性があるそうです。
厚生労働省の資料でも、美容業では化粧品成分による接触性皮膚炎や職業性アレルギーの事例が報告されています。
手荒れや湿疹だけでなく、今回のように食べ物への交差反応で全身症状が出るケースもあるのです。
5.なぜ豚骨ラーメンで発症したのか
ポイントは「量」と「経路」です。
職場でのコラーゲン曝露は微量でも、毎日くり返されることで体が敏感になります。
そこに、豚骨スープという高濃度のコラーゲンを一度に摂取したことで、免疫が過剰に反応。
強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を引き起こしたと考えられます。
6.コラーゲンサプリや化粧品は大丈夫?
美容師さんでなくとも、コラーゲン入りドリンクやサプリ、化粧品を愛用している女性も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、長年コラーゲンサプリを愛用しております。
サプリや化粧品も毎日飲んだり塗ったりするため、同じようなことではないかと心配になってきました。
調べてみると、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報にコラーゲンについてのコラムがありました。
- 一部の研究で皮膚の弾力の改善やひざの伸びの改善が認められているが、皮膚の水分量やシミ、シワ、ひざなどの痛みや違和感への効果は認められていない。
- 現時点ではコラーゲンをどのぐらい摂ったらよいか、本当に健康食品から摂ったほうがいいのか明確になっていない。
- もともとアレルギー体質の人や、コラーゲンの入った保湿クリームなどを使った人が、コラーゲン飲料やサプリメントを摂取して、重篤なアナフィラキシーの事例も報告されている。
- 皮膚や関節を含むからだの健康維持のためには、コラーゲンの摂取にこだわるよりも、さまざまな食品をバランスよく適量摂取し、栄養・休養を見直すことが大切。
- どうしてもコラーゲン製品を利用したい場合は、専門的な知識を持った人に相談する。
- アレルギーが疑われる体調の変化があったら、すぐに利用をやめて病院を受診する。その際には必ずコラーゲン製品を利用していたことを伝える。
いかがでしょうか・・・ちょっと怖くなってしまいました。
私の場合は、なんとなくお守り的にコラーゲンサプリを飲み続けていました。
どうしてもコラーゲン製品を利用したいという強い希望があるわけではなく・・・
花粉やハウスダストのアレルギーも多少ありますので、取り敢えずしばらく止めるか、頻度を減らしてみようかと思っています。
上記コラムが気になる方は、ぜひこちらから全文をお読みくださいね!

6.予防と対策
美容師さんだけでなく、似た環境で働く方にも役立つ予防策をご紹介します。
- 手袋・マスクの着用
トリートメントや薬剤を扱う時は、手袋とマスクで直接肌や吸入を防ぎましょう。 - アレルギー検査を受ける
少しでも不安があれば、特異的IgE検査やプリックテストで原因を調べましょう。 - エピペンの携帯
医師に相談して、必要ならエピペンを常備。自分の意識がなくなった時のために、使い方は周囲の人にも共有しておくと安心です。 - 成分表示の確認
化粧品や食べ物の成分表示をチェックし、コラーゲンやゼラチンが入っていないか確認しましょう。
また、サプリや化粧品で毎日コラーゲンを使っている方は、アレルギーのリスクがあることを認識しておきましょう!
7・まとめ:職業と食はつながっている
「美容師がラーメンでアレルギー」というと不思議に聞こえるかもしれませんが、日常の仕事と食事が思わぬ形でつながることがあります。
職場での対策と、自分の体の状態を知ることは、命を守る第一歩です。
今回の事例のように、仕事上毎日接触するものはアレルギー体質になりやすく、食品アレルギーの原因にもなり得ます。
美容師さんだけでなく、食品や動物、化粧品などに日常的に触れる仕事をしている方は、一度アレルギーのリスクについて考えてみてください。
最後までお読みくださりありがとうございました!
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