こんにちは!うさぎです。
2025年8月12日放送の「ザ!世界仰天ニュース」で、ある女性の突然のアレルギー症状について取り上げています。
41歳の女性がナタデココゼリーを食べたわずか10分後、全身にかゆみと赤い発疹が現れ、さらに呼吸困難に。
半年後には、ぜんざいを食べた際にも同じ症状が発症し、いずれもアナフィラキシーと診断されました。
一見、全く違う食品に見えるナタデココゼリーとぜんざい。
しかし調べてみると、どちらにも共通して含まれていたのが糖質オフ低カロリー甘味料「エリスリトール」です。
砂糖の代わりとして人気のこの甘味料が、なぜ命に関わるアレルギー反応を引き起こしたのでしょうか?
本記事では、この症例の詳細やエリスリトールアレルギーの特徴、症状が出たときの対処法、そして予防のポイントまでわかりやすく解説します。
気になる方は是非最後までご覧ください。
1.アナフィラキシー発症までの経緯
今回の症例は、徳島赤十字病院 皮膚科の中野里穂先生と飛田泰斗史先生によって報告されています。
某年5月、41歳の女性
昼食にちらし寿司を食べた後、片頭痛のため15時ごろ鎮痛剤ロキソプロフェンを内服。16時ごろナタデココゼリーを食べた。
その10分後に両手にかゆみが出現し、急速に全身に発疹が出て呼吸が苦しくなったため、自分で救急外来を受診した。
意識ははっきりしていたが、血圧は測定できないほど低下、全身が赤くなっており、アナフィラキシーショックとしてアドレナリン投与などの治療を受けた。
後日外来で同じナタデココゼリーを持参してもらいプリックテスト(アレルギー反応の有無を調べる検査)を実施したところ、ゼリーで陽性反応がみられ、ナタデココは陰性だった。
今後ゼリーは摂取しないように指導を受け、アドレナリン自己注射薬も処方された。
半年後の1月、この女性はお餅の入ったぜんざいを食べた10分後に全身に発疹が出て、救急搬送された。
前回のナタデココゼリーと今回のぜんざいを再度検討したところ、どちらにも甘味料のエリスリトールの記載があったため、エリスリトールでプリックテストを実施したところ、100mg/mL以上の濃度で陽性となった。
これらから、エリスリトールによるアナフィラキシーと診断された。
この女性は、エリスリトールが含まれている食べ物は摂取しないように指導を受け、その後はアナフィラキシーを起こすことなく経過しているそうです。
症例報告の全文はこちらからご覧いただけます。
2.エリスリトールって何?どんな食品に使われているの?
エリスリトールは、砂糖の約70%の甘さを持ちながら、カロリーはほぼゼロという夢のような甘味料です。
糖質制限ダイエットや糖尿病予防、虫歯予防などの観点から、低カロリー・低糖質食品や健康飲料に広く使われています。
主な使用例としては:
- ゼリーやプリン、和菓子
- 清涼飲料水やスポーツドリンク
- シュガーレスガムやキャンディ
- 糖質オフのパンやスイーツ
今回の症例で登場したナタデココゼリーやぜんざいにも、甘味料としてエリスリトールが使われていました。
3.なぜエリスリトールがアレルギーの原因に?
エリスリトールは天然由来の発酵甘味料で、一般的には安全性が高いとされています
しかし、ごくまれにアレルギー反応を引き起こすことがあり、近年、エリスリトール摂取後にじんましんやアナフィラキシーを呈した症例が複数、学術誌に報告されています(日本・韓国・欧州など)
アナフィラキシーの典型的な症状は:
- 全身のかゆみやじんましん
- 唇やまぶたの腫れ
- 呼吸困難、ゼーゼーした呼吸
- 血圧低下、意識障害
エリスリトールがアレルギーを起こす仕組みは、まだ明確にされていないようです。
4.診断が難しい理由と見逃されやすい背景
エリスリトールによるアレルギーは非常にまれで、医療現場でも見逃されがちです。その理由は主に3つあります。
- 多くの食品に少量ずつ含まれているため、原因の特定が難しい
- エリスリトールは食品添加物ではなく食品として扱われるため現在の食品表示法では表示義務がなく、「甘味料」としか書かれていない場合もある。
- 一般的なアレルゲン(卵・乳・小麦・エビ・そば・落花生)に比べて認知度が低い
そのため、原因が特定できないまま、同じ症状を繰り返すこともあります。
また、エリスリトールは果実や発酵食品などに元々含まれている天然成分でもあります。
ですが、エリスリトールアレルギーを起こした人の多くは、天然の食品でアレルギーを起こしていないとのことです。
5. 症状が出たときの対処法と予防のポイント
昨日まで平気だったのに突然起こるのがアレルギー。
もし食後数分〜数十分以内にかゆみや息苦しさなどの症状が出た場合は、迷わず救急要請をしてください。
アナフィラキシーは進行が早く、数分で命に関わることがあります。
エリスリトールは一般的にアレルギーを起こすことは稀であるとされていますが、特に低カロリー食品や糖質オフ商品を日常的に摂取している方は注意が必要です。
万一アレルギー反応が出た場合には、エリスリトールの可能性も含めて、医師に摂取した食品の内容を伝えましょう。
6. まとめ:知らなかった甘味料のリスクに注意を!
エリスリトールは多くの人にとって安全で便利な甘味料ですが、ごく一部の人に重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
今回の「ザ!世界仰天ニュース」で紹介された症例は、甘味料が原因であることを突き止められた貴重なケースです。
自分や家族が原因不明のアレルギー症状を経験したことがある場合は、「まさか甘味料が原因かも?」と考えてみることも大切ですね。
現代では加工食品のおかけで簡単においしくご飯が食べられます。
それは非常にありがたいことですが、思いがけない食品や添加物が含まれている可能性があることを意識しておかなければいけませんね。
最後までお読みくださりありがとうございました!
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