こんにちは!うさぎです。
2025年7月1日放送の『マツコの知らない世界』に千葉大学教授の一川誠さんが出演者されます。
小学校の夏休みは永遠に思えるほど長かったですよね。
年を取ってくると一年があっという間に過ぎてしまうのに。
そんな誰もが感じる“時間の不思議”に、科学の視点から挑んでいるのが一川誠先生です。
心理学をベースに、人間の“時間の感じ方”を実験的に研究し、錯覚や注意力の仕組みとあわせて、私たちの生活や社会への応用も視野に入れている──まさに現代の「時間探求者」と言える人物です。
非常に面白いテーマで、どのような背景があってこの研究をすることになったのか、
また、具体的にどのような研究をされているのか気になりました。
今回は、一川教授の経歴や研究テーマ、そして最新の成果までをわかりやすくご紹介します。
気になる方は是非最後までご覧ください。
一川誠教授の経歴
氏名:一川 誠(いちかわ・まこと)
生年:1965年(宮崎県出身)
所属:千葉大学 大学院人文科学研究院 教授
兼任:山口大学「時間学研究所」客員教授
大阪市立大学文学部卒業後、同大学大学院に進学。視覚知覚の研究で博士号(文学)を取得しました。その後、学術振興会特別研究員、カナダのヨーク大学での研究員時代を経て、山口大学、千葉大学へと活躍の場を広げました。
現在は、日本時間学会の会長を務め、学会や科学イベントでも積極的に発信を行う“現場感覚”のある研究者です。
一川誠教授が挑む「時間」の謎とは?
1.タキサイキア──時間が“遅く感じる”現象の解明
事故や強烈な体験の瞬間に、「時間がスローモーションのように流れる」と感じたことはありませんか?
これを心理学では「タキサイキア現象」と呼びます。
一川誠教授はこの現象を実験で再現し、感情の高ぶりだけでなく、実際に脳の情報処理が速くなっていることを突き止めました。これは、従来の「単なる錯覚」説に一石を投じる、大きな発見です。
2.呼吸と注意力の関係
近年注目を集めているのが、「呼吸と注意の関係性」です。
一川誠教授の実験では、息を吐くタイミングで、内的な注意の反応速度が向上することが判明。
呼吸と集中力の連動は、スポーツや手術、試験などの「パフォーマンスが求められる場面」に活用できるとして注目されています。
3.「今の前の今」が影響する──時間感覚の順応性
私たちの「時間の感じ方」は、直前の体験によっても左右されます。
例えば、ある映像が「長く感じた」直後に別の映像を見ると、その時間感覚に“引っ張られる”のです。
この「順応的判断」を解明した一川誠教授の研究は、時間知覚が“固定されたものではない”ことを示しています。
4.錯覚から知覚の本質に迫る
視覚の錯覚(フラッシュラグ効果や運動視差)を通して、人間の脳がどのように“現実”を構築しているのかを探るのも、一川誠教授の得意分野です。
近年では、複数の顔を見たときに「平均的な表情」を無意識に処理する“集合顔処理”の研究にも取り組んでおり、これは広告やAI表情分析などへの応用が期待されています。
著書も多数! 日常に活かせる“時間学”
一川教授の研究は、難解な学術理論にとどまらず、一般向けの書籍でも積極的に発信されています。
『時計の時間、心の時間』
『大人の時間はなぜ短いのか』
『時間の使い方を科学する』
『ヒューマンエラーの心理学』 など
いずれも「時間の正体」や「錯覚の不思議」をテーマに、私たちの日常にすぐ応用できるヒントが詰まっています。
時間学のこれから
一川教授が提唱する「時間学(Time Studies)」は、心理学に限らず、哲学・社会学・テクノロジーまでを巻き込んだ学際的分野です。
UX(ユーザー体験)設計
感性デザイン
安全教育やヒューマンエラー防止
集中力向上トレーニング
など、今後ますます社会への応用が期待される分野となっています。
まとめ
「時間」は、誰にとっても公平に与えられているはずなのに、なぜこうも感じ方が違うのでしょうか?
──その答えを、実験とデータの力で解き明かそうとする一川誠教授の研究。
あなたの「時間の使い方」や「集中力」も、ちょっとした“知覚のクセ”を知るだけで、劇的に変わるかもしれません。
一川教授の「時間学」は、単なる学問ではなく、“時間に振り回されない生き方”のヒントにもなるのです。
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